二次元に恋することは無意味
先日エステに行った時の話です。
隣のお客さんが大きな声でまぁよくおしゃべりになる方だったんです。
話の内容は国民的アイドルグループ嵐の話。
声の感じから20代前半でしょうか、
嵐のファンの女性だったんですね。
彼らのコンサートの当選がまもなく分かるタイミングだったようで、キャーキャー言ってました。
多少うるさかったけど、可愛いらしいなと微笑ましく思ってました。
しかし…エステティシャンの方が
「特にどなたのファンなんですか?」
と聞いたところで、話のトーンが変わります。
「本当は翔くんが好きだったんです。
でも翔くんの熱愛報道が出て、しかも相手が完璧過ぎて太刀打ちできない。
ツライから松潤のファンになろうと思ったけど、翔くんを忘れられないんです。」
あの時のエステティシャンさんの
「お、おツライですね…」
という乾いた返事を私は忘れません。
アイドルにハマる気持ちはよく分かります。
何を隠そう私も一時期東方神起にどハマりしてましたから。
だからアイドルヲタに対する偏見や差別は、
まっっっったくありません!
その点はご理解頂いた上でこれからの記事を読んで欲しいのですが、
好きなアイドル、俳優、アニメの登場人物など、二次元のものを好きになって応援することはとても良いことだと思います。
(アイドルや俳優は人間ですけど、テレビの中の人なので私は二次元と定義付けてます)
手っ取り早く現実逃避できるツールがあることは、癒しになるしストレス発散になります。
日々心身を疲弊させながら働いてる現代人にとっては、なくてはならない存在とすら思います。
だけど…
その二次元の存在にガチで恋することに意味はありません。
二次元は二次元。
貴方はいつもその人のことを考えていても、
彼ら彼女らは貴方の名前すら知らないわけです。
そんな相手に恋したところで叶うはずありません。
だけど最も怖いのは、叶わないことではありません。
振られることもないことです。
自分で終止符を打たない限りいつまでも終わりが訪れないことです。
特にアイドルの場合は熱愛報道が出ても、
すぐに否定しますし、事務所の方針なのか40過ぎまで独身を貫くことも多く、諦める機会がないんですよね。
私も20代後半の4年近くを東方神起に費やしたと言っても過言ではありません。
彼氏を探す為に合コンなどに励んでもいました。
でも…推しがいるから実はそんなに寂しくなかったりして、イマイチ本気度が足りなかったと思います。
なのでお恥ずかしい話、私はそのどハマり期間、ほぼずっと彼氏がいませんでした。
それにファン友達の大半も独身彼氏なしだったので、あまり寂しさも感じなかったんですよね。
ただ、日本と違い韓国のアイドルには兵役があります。
当時は泣きながら見送りましたが、
今思えば本当に兵役期間があってよかったと心底思います。
2年半に及ぶ活動休止期間中に私を含め殆どのファン友達が結婚しました。
中には母になった子もいます。
最近活動を再開したので、またファン友達と話す機会も増えましたが、
その度にしみじみ語らうのは
この2年半で結婚できて本当に良かったよねと。
私たちは彼らが活動休止した時に、
28〜30歳くらいでしたから、そこから婚活に本気を出しても間に合いました。
でももしこれが5歳上だったら?
ましてや10歳上だったら…?
きっとたった2年半という間では、
結婚まで結びつかなかったでしょう。
実際、同年代のファン友達でも独身のままの子もいます。
彼女たちが口を揃えて言うのは、
「私、女として一番大事な20代をアイドルに夢中になって、一体何をしてたんだろう…」
と…。返す言葉が見当たりません。
私は結婚できたのでまぁ結果オーライなんですけど、
でも婚活に苦しんでいる時には正直思いましたよ、どうして20代の時にもっと本気で相手探しをしなかったんだろうと。
アイドルなんかにうつつを抜かしてた自分はなんてバカだったのだろうと。
それにね、ハマってた期間は確かに楽しい思い出にはなってますけど、本当に何も残りません。
何事も全力で取り組めば何かしら身につくものがあるはずですが、アイドルの場合は実益になるものが何一つ残らないんです。
好きなアイドルに熱愛報道が出たら、
胸えぐられて、心中穏やかではいられないという状態にまで陥ってる方、
なにもファンを卒業しろとは言いません。
好きなアイドルがいることの重要性も分かってるつもりですから。
でもアイドルがいることで現実の恋愛に興味を持てないのなら、それは本当に危険です。
「それはそれ、これはこれ」
という精神になって、ちゃんと現実の男性に目を向けましょう。